胸の張りが気になる、また胸が張って痛いという症状があるとき、生理現象で起きている場合と、乳房の病気が原因で起きている場合があります。
ご自身の胸が張るタイミングや状況を考慮して、病気の疑いがある際は、迷わず病院で検査を受けるようにしましょう。
生理現象やタイミングで
起きる胸の張り
成長期
思春期に訪れる二次性徴では、女性ホルモンの分泌が増えて大人の身体へと近づきます。女性の胸は大きくなり、張りや痛みを感じます。
生理前
生理が近づくと、女性ホルモンの働きが活発になります。このうち黄体ホルモンによって、乳腺の発達が促進され、張りや痛みを感じます。
妊娠時
妊娠すると、分娩の直前まで黄体ホルモンの分泌が活発になります。その影響によって、特に妊娠前半は胸の張りや痛みが生じやすくなります。
ホルモンバランスの乱れ
不規則な生活や慢性的な睡眠不足、疲労などによってホルモンバランスが乱れると、胸の張り、頭痛、ほてり、イライラなどの症状をきたすことがあります。
更年期障害
女性は、閉経を境にエストロゲンというホルモンの分泌が低下します。この影響によって自律神経のバランスが乱れ、さまざまな身体的・精神的な症状を招くのが「更年期障害」です。
その症状の1つに、胸の張りが挙げられます。
病気が原因で生じる胸の張り
高プロラクチン血症
プロラクチンと呼ばれるホルモンが分泌され、出産していないのに乳汁が認められる病気です。乳汁漏出の他、月経異常、不妊、頭痛などの症状を伴うこともあります。
いわゆる乳腺症
胸の張りの他、乳腺のしこりや痛み、乳頭からの分泌など様々な症状を伴う良性疾患です。
乳がんとの鑑別が必要なことも多く、注意が必要です。
食生活を含めた生活習慣の改善によって、症状を和らげることが可能です。
当院では3Dマンモグラフィ
(トモシンセシス)検査が
可能です
3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)は、CTやMRIのように、1回の撮影で複数回にわけてX線装置を少しずつ動かし、多断面のデータをとります。この3D撮影によって、乳腺と病変との重なりを避けた、鮮明な画像を得ることができます。
特に日本の女性は高濃度乳房が多く、従来のマンモグラフィ検査では腫瘍や石灰化などの検出が難しいケースも、3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)では、どの位置に病変があるのか描出が可能となります。
当院では、GEヘルスケア社の3Dマンモグラフィ「Senographe Pristina™」を導入しております。